サッカー中に骨折を受傷した小学生
サッカー中に右足首を捻挫し、激しい痛みのため病院を受診しました。
外くるぶしの骨折の診断を受け、ドクターからはまず3週間の固定の指示がありました。
今回FLOWへは受傷から3週間経過後の、ドクターから患部固定を解除された直後にご来店いただきました。
このお客様は以前から、怪我の施術やコンディショニングに何度も来てくれています。
症例のご紹介
男性(10代、小学生)
主訴 足首の骨折(外くるぶし)
競技 サッカー
骨折3週間後からのリハビリの経過
11月16日(骨折後、1回目のご来店)
ドクターからは患部固定解除後に、「3日ほど軽めに練習して、その後は試合へ出場してもいい」との指示がありました。
患部は順調に治癒しているとのことでしたので、あとは安全に復帰するために1つ1つの動きの、痛みやフォームを確認していくことが必要でした。
歩行では痛みもなく、歩行フォームも怪我前と比べ変化ありませんでした。
ジョギングでは痛みはないものの、右足首は深く曲がらないため、以前に比べフォームに崩れがありました。
スクワット動作では痛みのため、足首が曲がらずかかとが浮いてくることがありました。
足首を下へ曲げる(底屈)と痛みがあり、スネの筋肉に強い張りを感じていました。
3週間の患部固定によりスネの筋肉の滑走性も悪くなっている様子で、正座でも痛みがありました。
安全な復帰へ向けてスクワット動作を練習します。
お尻を後ろへ引いて股関節から曲げると身体はうまく沈んでいきます。
膝と足首に頼っていた動作に股関節の動きが加わると、身体全体で連動した動きが出来るようになります。
スクワット動作がうまく出来るようになることは、治癒の目安になるだけでなく、復帰後のパフォーマンスアップにも期待できます。
日常生活動作では痛みもなく動けますが、サッカーに復帰するには足首の可動性がとても低い状態でした。
痛みもあり、このまま復帰すると再び捻挫して骨折してしまうリスクが高いことをお伝えしました。
本人は痛みが出たことにショックを受けている様子でしたが、「早くサッカーがしたいからストレッチとエクササイズを頑張る!」と、気持ちを切り替えて帰っていきました。
成長期の骨折
- 成長期の骨には骨端線と呼ばれる部分があります。
- 骨端線は軟骨層であり、この軟骨が成長することで骨が伸びていきます。
- 捻挫などで骨端線が損傷した場合、変形して治ったり、成長障害を引き起こしたりします。
- まずは病院で的確な診断を受けましょう。
- 診断後は痛みを引かせるだけではなく、足首の柔軟性、筋力、バランス感覚を回復するリハビリが重要になります。
12月2日(骨折後、2回目のご来店)
足首を下へ曲げる動作(底屈)はかなり回復しており、正座も痛みなく出来るようになっていました。
サッカーには徐々に復帰していましたが、親御さんの話では「骨折前と比べてプレー中の腰が高いのでは?」とのことでした。
足首を上に曲げる動作(背屈)での痛みは、前回と同じく継続していました。
プレー中、腰が高くなる原因は“足首を深く曲げると痛みがあること”によるものでした。
骨折の経緯
今回の骨折は足首を強く捻ったことで受傷し、受傷直後は大きく腫れ、痛みも強かったそうです。
骨以外の靭帯など、ほかの組織の損傷もそれだけ大きかったと思われます。
施術では、損傷組織が固まったことによる関節の動きの悪さを少しずつ解消していきました。
足首の柔軟性が早期治癒の鍵
関節の位置を本来の位置に整えると、足首を曲げた時の痛みは発生しませんでした。
損傷した組織の硬さを緩めて、足首の関節がスムーズに動くようになることが早期治癒へ繋がります。
前回の施術で、自宅で行うチューブトレーニングを指導していましたが、足首を上に曲げる(背屈)際はうまく出来ていないとのことでした。
動きのポイントを確認しながら、チューブ足首曲げを繰り返し練習します。
もも裏のストレッチは股関節の動きを作り、足首の負担を軽減してくれます。
施術後は、ストレッチボードで足首を曲げた際の痛みは軽減していました。
痛みは今後もしばらく続くことが予想されます。
また再発しやすいので、「セルフケアをしっかり続けながらサッカーの練習をしましょう」とお伝えしました。
成長期の怪我にもしっかり向き合います
足首の痛みをかばいながらプレーする選手はたくさんいます。
・なぜ痛みがあるのか?
・どうすれば治癒するのか?
・どの動きの改善が必要なのか?
など、お伝え出来ることがたくさんあります。
成長期の怪我にしっかり向き合って、将来に影響を残さない施術をしていきます。
後遺症なく復帰して、競技を思いっきり楽しんでもらいたいです!!