県大会前に肉離れを発症した陸上選手
右もも前に痛みが出現したのは、約1ヶ月半前との事でした。
その後は、痛みが軽減したり悪化したりの繰り返しが続いている中で練習を継続している状況でした。
大事な県大会まで残り3週間を切ったタイミングでのご来店でした。
症例のご紹介
ボディケア 50分
男性(10代)
主訴 右もも前肉離れ疑い(大腿直筋)
種目 陸上中距離
痛みへのアプローチ
ジョギング程度では僅かな痛みでしたが、押した痛み、筋収縮時の痛み、ストレッチの痛みはどれも著明に出現していました。
患部の張りが緩むように患部の周囲からほぐしていきましたが、痛みは一向に変化なしでした。
損傷が疑われる大腿直筋に直接アプローチしました。
押すと痛みがあるポイントを避けながら大腿直筋と周囲との癒着を剥がし、血腫により硬くなった筋肉をほぐしていきます。
施術後はストレッチ時の痛みは軽減し、可動域が回復傾向でした。
ホームエクササイズの指導
押した痛みと筋収縮時の痛みはホームエクササイズにて徐々に回復できるように指導しました。
県大会に照準を合わせる場合、現段階では練習を休んで損傷部位の回復に専念する選択をお勧めし、1回目の施術を終えました。
1週間後の状態チェック
1週間後に2回目のご来店をしていただけました。
押した痛み、筋収縮時の痛み、ストレッチの痛み、どれも1週間前に比べ素晴らしく改善していました。
練習を回避しストレッチ、エクササイズを実施し患部の回復に集中できていた様子でした。
より深層部にアプローチ
施術では前回よりも積極的に損傷部位の深層へアプローチしました。
肉離れを起こした筋肉は硬い結合組織に置き換わります。
これがシコリとなります。後に発生するシコリが最小限になるように細部まで丁寧にほぐしていきます。
2回目の施術を終えた時点では、最大限にストレッチをかけた時と、遠心性に筋収縮をかけた時はまだ痛みが残存していました。
筋力回復メニューの指導
県大会までの残り時間を損傷部位の回復作業を継続させながら、安全に競技復帰していくための筋力回復メニューを指導しました。
練習には参加しても負荷は一気にではなく、徐々に上げる事をお勧めしました。
今後考えられるリスクの説明
・怪我の経過からみると県大会当日でも患部の治癒は不十分な事
・繰り返している肉離れなので回復には時間がかかる事
・再び同部位を損傷した場合は今後のパフォーマンスにも影響を及ぼす可能性がある事
など想定できるリスクを説明しました。
県大会に応援に行きました
県大会当日は業務の合間に私も応援にいきました。
選手達が競技に取り組む様子はほんとうに純粋でした。
FLOWのお客様数名が県大会に参加されており、無事に競技に出場している元気な姿を見ることが出来ました。
後日、お客様に連絡すると症状の悪化もないとのご報告をいただきました。選手達の頑張りに感謝です!
最大のパフォーマンスを引き出す為に努めていること
怪我発生の原因などはお客様と一緒に考え、早期復帰に何が必要か、再発予防はどうすればいいか、お客様と共有していくことが改善の近道と考えております。
怪我なく競技を楽しみ、最大のパフォーマンスが出せるように有効な情報を出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。